【佳作】

【テーマ:仕事をしたり、仕事を探したりして気づいたこと】
社会人になって
あすなろ会 根 岸 七 彩 20歳

社会人になり、3ヶ月が経った。

私は社会人になるのが怖かった、不安でいっぱいだった。時間がない、忙しい、責任の重大さ、とに かく大変だという印象しかなかったからだ。何もかもが分からなくて一からのスタートである社会人と いう世界が本当に不安でいっぱいだった。晴れて希望していた金融機関の職員として社会人になった。実際に4月から働き始めてみて想像通り社会人は大変であると改めて身に染みて痛感した。朝は早いし、 覚えることは想像以上に沢山あった。それは仕事内容はもちろんであるが、社会人としてのマナー、電 話応対、言葉遣いだけでなく、職場の雰囲気や環境に慣れるのも大変で毎日がいっぱいいっぱいだった。

だが社会人になって毎日思った以上に疲れて帰ってきて、いざ仕事の復習をしようと思ってもどうもそ う簡単にいかない日が多かった。自分が思っている以上に気持ちと行動が伴わない、そんな自分に嫌気がさす一方だった。また、ミスを沢山して自分はダメだと落ち込んで、自分の力不足に不甲斐なさを感 じることも沢山あった。

だが私が社会人になって働き始めて強く思ったことがある。それは自分一人では何もできないという ことだ。私は本当に上司や先輩方に支えられているのだと非常に強く感じたのである。日々感じるのが 支店の上司、先輩方の優しさだ。もちろんミスをすることは良いことではない。だが私がミスばっかり して落ち込んでいた時、失敗しないと人は覚えないから、と言われた。確かに1回したミスはもう同じ ミスを繰り返さないようにしようと自分なりに考えることができ、今まで見逃していた確認不足であっ た点に気づくことができた。また同じ仕事を頼まれたとき、その時のミスを思い出し、慎重に丁寧に処 理を行うようになった。また上司は分からないことは何回聞いても良い、聞くことも新人の仕事だから と言って下さったことがある。やはり一度聞いただけで理解できないことや急いでてメモが取れなかっ たときなどがよくある。でもそれを分からないままにして聞かないでおく方が良くないのだと気づいた。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。とはまさにその事だろうと思った。そしてミスを恐れちゃいけな い、貴方がミスをしても心強い先輩達が何とかしてくれるから、トラウマになっちゃダメだと言われた ことも心に残っている。それから私は反省はするが自分のことを過度に責めるのを辞め、落ち込んでも すぐに切り替えるように努力した。

また私の職場は非常に仲がいいと感じる。気にかけて話しかけてくださる上司や先輩方の優しさは 日々本当に心の支えになっているし、相談しやすい環境であることが非常に嬉しいことである。そんな 職場の雰囲気の良さがお客様からの信頼にも繋がっているのだと思った。

まだまだ仕事は始まったばかりで、覚えることも日々沢山あるし、これから大変なことも沢山あると 思う。だがこの3ヵ月で学んだことはとても濃いものだった。そして一つ心に決めたことがある。それ は自分に今後後輩ができたとき、今いる上司や先輩方のように、沢山声をかけて、支えてあげたいとい うことだ。

それぐらい支店の上司、先輩方の仕事への姿勢や職場内の雰囲気が自分が今まで勝手に思い描いてい た社会人とは違った。

私はそんな上司や先輩方のようになりたい。そして誰からも信頼されるような金融機関職員になれる ようにこれからも日々努力していこうと思う。

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