【努力賞】
【テーマ:さまざまな働き方をめぐる、わたしの提言】
その先を見つめて
浜松市立高校  西澤絵里佳  17歳

世の中には、働いている人が数多くいる。目的は人によって様々だろうが、仕事にやりがいを感じながら毎日楽しく働く人ばかりではないように思う。自分の好きな事、得意な事を仕事にできる人はほんの一握りなのだから。大半の人は、自分の生活のため、家族を養うために必死に仕事をしているのではないだろうか。

仕事をしていればいいこともたくさんあるだろうが、それ以上に苦しいこと、大変なことも多い。好きな事だけをする訳にもいかず、苦手な仕事でも引き受けて笑顔で頑張らなければならない。でもアルバイトとは違い、嫌だからという理由だけで仕事を辞めてしまったら生活が出来なくなってしまう。辞めたくても簡単には辞められないという葛藤と戦いながらも働き続けるためには、自分で仕事に対する楽しみを見つける事が頑張る活力になるのではないか。

自分なりにどんなに頑張って仕事をしてもその結果は直接自分に返って来ることもあれば、そうでないこともある。例えば、医者であれば治療をし、時には手術をして成功させることができれば、患者さんを救うことができ、笑顔で退院していく姿を見ることができる。感謝の言葉をかけられることも多いだろうから、大変なプレッシャーの中でもやりがいを見いだせるかもしれない。でも工場で働く人はどうだろう。一日中機械を相手に同じ作業の繰り返しでは嫌になることもあるだろう。しかし、自分達が作った製品が出回っているのを見たら、またそれを買っている人を見たらどうだろう。苦労が報われたと感じるのではないか。他にも、テレビ番組のスタッフは主な仕事は裏方として働くことであり、芸能人のように表立ってテレビに出ることはない。それでもスタッフがいなければ番組は成り立たないし、その存在があることで円滑に進めることができる。そう考えたらたとえ裏方の仕事であっても存在意義が見い出せるのではないか。

このように、物事は考え方次第で苦しくなったり楽しくなったりするので大変な時こそそれを乗り越えたときの自分を想像してポジティブに考えることが大切だと思う。また、仕事を選ぶ時も自分の性格を十分考慮した上で選択していくことが大事になってくるのではないか。人と関るのが苦手でも同じ作業をするのが苦でなければ工場勤務もいいだろうし、人と関るのが好きな人は接客業に向いているだろう。私は自分の行動が誰かの役に立ったと実感できた時、それが自分の喜びに変わる性格だ。だから将来は人と関る仕事をして、一人でも多くの人を笑顔に出来る様に頑張りたいと思う。

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