【努力賞】
【テーマ:さまざまな働き方をめぐる、わたしの提言】
母を見て
札幌月寒高校  熊谷雄太  16歳

「これからは、家族三人で頑張ろうね。」

自分が中学に入る前の三月、母と妹と自分の三人で車の中で話した。

その時はまだ離婚の辛さ、大変さは分からなかった。母さんは自分たちを養うために、午前中は物流センターで働き、夜から朝方にかけてコンビニで働いて毎日四時間しか寝ないという生活を送っていました。母さんは大丈夫と言っていたが自分は心の中では不安でした。

この時、仕事をする本当の意味が分かりました。もちろん人それぞれ仕事をする理由はあると思います。しかし自分の母は家族と生きるために働いてくれていました。母はほとんど休みなく働いていました。自分はそんな母を見て少しでも楽にしてあげようと思い毎日家事をすべてしていました。食器洗い、洗濯物、風呂掃除、そして母が夜仕事の日は妹の分と自分の夜ご飯をつくりました。

ある日、母の仕事を手伝いに行った日がありました。自分はその時母の仕事の辛さを知りました。しかし、それとともにもう一つ分かった事があります。それは「やりがい」です。母は建設系の仕事をしているのですが、本当に辛かったです。しかしその建物が完成した時すごいなんとも言えない気持ちになりました。ここが自分の作った、携わったとこだ!と思えたんです。その時自分は母に聞きました。

「どうして辛いのにこの仕事を続けているの?」と。そうしたら母は「やりがいがあって仲間がいるから」と答えました。

自分は、働く上で必要な大事な事は「やりがい」「仲間」だと思いました。仲間が大事な理由は、何かをやり遂げた時それを褒めてくれる人がいるのと、いないとでは全然違うからです。実際自分が母の仕事を手伝ったとき人に褒めてもらうのが一番嬉しかったです。仲間がいるから頑張れる、仲間がいたからここまでやってこれた、と思えた時に本当の仕事をする意味を心と体でわかりました。

まだアルバイトはしていないのですが、アルバイトをやる時はやりがいと仲間を自分の中で意識しながらやりたいと思いました。

戻る