【 努力賞 】
【テーマ:私が実現したい仕事の夢】
私が校長になったら
富山県 ハハ 34歳

私は小学校教員です。30代前半のまだまだ修行中の若輩者ですが、ひそかにやってみたいことがあります。私はとても気が小さく、しかもペーペーの身分で、職員会議や研修で提案するほどの勇気はないので、ここで大いなる野望を語ります。おこがましくも、「もし私が校長先生になったら」という前提でよろしくお願いします。話がかなり具体的で、同業の方にしか理解できない部分があったらすみません。しかし、一人でも共感してくださる方がおられればうれしいです。

やってみたいことは2つあります。

私が校長先生になったら、先生方の負担をもっと軽くしてあげたいです。先生は激務です。私はもっと授業の教材研究の時間が欲しいです。しかし、校務分掌、各種報告、トラブル等々でいちばん削られてしまうのが教材研究の時間です。即席で考えた内容で授業をやってしまったときは、子どもたちに非常に申し訳ない気持ちになります。そこで、私の校長先生の力を生かして、「これは先生たちに必要なし!」という書類は片っ端から断るのです。学校運営に本当に必要な内容を見極め、先生たちが安心して授業できるよう外部と学校との間に立つ頼もしい壁のような存在になります。

さらに、教材研究においても負担軽減を考えています。研究授業に欠かせない指導案を簡略化します。指導案の執筆は授業者の大きな負担になり、そのために授業を敬遠する傾向さえ見られます。授業のために本当に大事な時間を確保できるよう、授業者の意図が明確に伝わるシンプルかつ読みたくなる指導案の形式の作成と普及に校長先生自身が努めます。

私が校長先生になったら、先生同士がもっと仲良くなれるようにしてあげたいです。先生たちはたいてい仲良しです。私も先生同士の人間関係でそれほど苦しんだことはありません。ここで「仲良くする」というのは「お互いに信頼関係を強める」と考えてください。具体策として、終礼の時間に、お互いのよさを発表するハッピータイムを行います。また毎週発行の「校長先生通信」を出すのもいいかなと思います。よく聞く話だと思ったら、私たち教員が子どもに対してやっていることにそっくりです。大人も子どものように褒められたいです。認め合って絆が深まり、ますますやる気が出る職場にします。全てが子どものよき成長につながるように。

やってみたいことの最後は、できれば生涯「担任教師」を務めたいということです。「もし私が校長先生になったら」の体で話を進めておきながらどういうことだ?と思われそうですが、クラスを担任できることは本当に幸せな仕事なのです。クラスの子どもが本当に丸ごとかわいいのです。私は子どもを産んでますますその気持ちが強くなり、教員として働くポジションが、まさにかけがえのないものだと感じるようになりました。私は働くことが好きなのです。校長先生になっても、一担任教師であっても、願うのは子どもの健やかな成長です。私自身が信頼され、「こいつの話なら聞いてもいいかな」と思ってもらえる先生になることを生きがいに生涯楽しく働いていくつもりです。

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