【 努 力 賞 】

【テーマ:仕事から学んだこと】
仕事から学んだこと
鳥取県 齋藤 潤司 31歳

私が入社したのは平成13年4月、もうかれこれ12年が経とうとしています。建設業という業界に入り、そのなかの電気工事業に着いたのもただ高校が電気科だったという理由でした。学生の時に学んだ電気の知識と言うのは教科書を開き、公式を覚えひたすら計算問題を解き、機械の構造を学んでと理解に苦しむようなことばかりでした。実際、学生のころは内気な性格で対人というより対教科書だったかもしれません。

電気工事がいったいどのようなものなのか、建設業とはどのような世界なのか、今の仕事に就くまではパッとしませんでした。そんな思いを抱きながらの就職でした。会社に入り先ず一番に思ったことは、沢山の人と接することが多いなと思いました。自分には苦痛なことでした。まず会社内で上司、先輩方、小口の現場に出向けば一般のお客様、大型現場に入ればこれまた沢山の業者の集まりで、毎日沢山の人と接するなと感じました。その中で今まで気にしていなかった、言葉使いや会話術、自分を印象付ける方法など、まず電気工事という仕事そのものとは違う、一歩手前のことに力を入れていかないといけないことを痛感しました。

多くの人と接する中でその人の性格や特徴を見抜く力が少しずつですが身についていき、その人の中身に合わせるというと聞こえが悪いですが、臨機応変に対応する力が身についてきました。特にお客様に対しては一番丁寧に気を使い、意識の中で考え行動し発言するようにしています。沢山いる中の、今、目の前の人間に対し笑顔で。

私は現場で管理の仕事をしているので、いろんな職人とのやり取りが毎日あります。ほんとうにいろんな人がいるもので、自分が仕事をうまく進めていくためにはどうするかといつも考えています。誰とでも気さくに話すことができる、無理を聞いてくれる、お願い事を頼んだり頼まれたり、そんな環境で仕事をしていくうちに、今まで苦手だと思っていた人間関係が、逆にいろいろな人と話してみたいと思うようになりました。当然苦手な人もいます。普通の人は苦手な人は避けると思いますが、私の場合はまた逆で苦手な人こそ、どうしたらこの人の心の鍵を開けられるのかなといろいろ模索したりします。そこに楽しみを見出している自分にますますやる気をかき立てます。

どんな仕事でも人間関係、人と接する機会はあると思います。まったく接することの無い仕事もあるかもしれませんが、私は苦手だと思っていた対人関係をあえて人の多い環境に飛び込み、自分を変えることが出来ました。仕事の中で学んだことは沢山ありますが、苦手なことほど挑戦し己のスキルアップにこれからも努めて生きたいです。

最後に一言「チャレンジして失敗を恐れるよりも、なにもしないことを恐れろ」

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